販路拡大に繋がる!効果的なプレスリリースの作成方法
- 中小企業診断士 田村雅紀

- 2024年11月8日
- 読了時間: 5分
1. プレスリリースとは?

プレスリリースとは、企業が新商品やサービスの発売、キャンペーンの実施、業務提携などのニュースを発信するために作成する公式の発表文書です。主にメディア向けに作成され、新聞社やウェブメディアなどに情報提供し、報道してもらうことを目的としています。企業側からの発信が、メディアを通じて幅広い消費者に届くことで、認知度向上や販路拡大に繋がることが期待されます。
2. プレスリリースのメリット
2-1. ブランド認知度の向上
プレスリリースがメディアに取り上げられることで、多くの消費者に企業のブランドや商品が広く認知されます。特に業界紙や専門メディアなどで掲載されると、ターゲット層にダイレクトに届きやすくなり、ブランディングにも効果的です。
2-2. コストパフォーマンスが高い
プレスリリースの作成と配信は広告と比べて低コストで、広範囲に情報を届けられる方法です。メディアに掲載されると、広告とは異なり信頼性も上がり、効果的な販路拡大手段となります。
2-3. 新たな販路の開拓
プレスリリースによって、新たな販路の開拓に成功することもあります。ニュースとして注目を集めることで、これまで接点がなかった地域や業界の顧客やパートナーにアプローチできる可能性が生まれます。
3. 効果的なプレスリリースの作成方法
効果的なプレスリリースを作成するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
3-1. タイトルはキャッチーかつ簡潔に
タイトルはプレスリリースの内容を一目で理解できるように、インパクトのあるものにしましょう。メディアの目に留まりやすく、かつニュース性を感じさせるものが理想です。
3-2. リード文でニュースの核心を伝える
リード文とは、タイトルのすぐ下に配置される導入部分で、内容の要約を一行か二行程度で記述します。メディア担当者はリード文で情報の価値を判断するため、この部分でニュースの重要ポイントを伝えることが重要です。
3-3. 誰・何・いつ・どこで・なぜ・どのように(5W1H)を明確にする
プレスリリースには、ニュースの基本である「5W1H」を明確に記載しましょう。特に、背景やストーリーを記述する際には、ニュースとしての価値を伝えることが重要です。
3-4. メディアにとっての価値を強調する
プレスリリースは自社のPRとして書くのではなく、メディアが取り上げる価値がある内容にすることが大切です。顧客に対するメリットや社会的なインパクトについても触れることで、メディアにとっての価値が伝わりやすくなります。
3-5. 関連資料やデータを添付
メディアが取り上げやすいよう、製品やサービスの写真、図表、参考データなどの関連資料を添付しましょう。視覚的な資料があると記事の制作がスムーズに進むため、メディア担当者に喜ばれるポイントです。
4. プレスリリースの発信方法

効果的にプレスリリースを発信するには、以下のような方法があります。
4-1. メディアリストの活用
自社のターゲット市場に合わせたメディアリストを作成し、リリース内容に適したメディアに直接送付します。例えば、地元メディアや業界紙、専門誌など、リーチしたい読者層が多く含まれるメディアを選ぶことが重要です。
4-2. プレスリリース配信サービスの利用
プレスリリース配信サービスを利用すると、複数のメディアに一斉に送信でき、広範囲に情報を届けられます。代表的なサービスには、PR TIMESや共同通信PRワイヤー、ビジネスワイヤなどがあります。サービスによっては、特定の業界に強いものや特定地域に強いものがあるため、事前にリサーチしましょう。
4-3. SNSでのシェア
プレスリリースの内容をSNSでもシェアすることで、自社のフォロワーにも情報が伝わります。SNSの特性を活かし、画像や動画を加えて視覚的な工夫を凝らすと、拡散力が高まります。
4-4. ウェブサイトやブログで公開
自社の公式ウェブサイトやブログにプレスリリースを掲載するのも効果的です。こうしたプラットフォームに掲載しておくと、ニュースとして検索エンジンにも引っかかりやすくなり、販路拡大に役立ちます。
5. プレスリリースを作成する際の注意点
5-1. メディアの視点を意識する
プレスリリースはあくまでニュースの素材として提供するものです。メディアが興味を持つのは、企業の宣伝ではなく、社会的な意義や新規性、読者へのメリットです。自社の視点だけでなく、ニュースとして価値がある内容かを意識して作成しましょう。
5-2. 配信タイミングに気を配る
プレスリリースを発信するタイミングは非常に重要です。注目度が高まる時間帯や曜日を考慮し、平日午前中などメディア関係者が確認しやすいタイミングで配信するのが理想です。また、他の大きなニュースがある日などは避けた方が良いでしょう。
5-3. 簡潔かつ正確な文章で書く
プレスリリースの内容は簡潔でわかりやすくまとめることが大切です。冗長な表現や複雑な用語は避け、伝えたいメッセージが一読でわかるよう心がけましょう。また、事実に基づいた正確な情報提供が信頼に繋がります。
5-4. 法的に問題がないか確認する
プレスリリースには、著作権や商標権などの法的リスクも考慮する必要があります。特に第三者の画像やロゴを使用する場合は、必ず許可を取るなど、トラブルを避けるためのチェックを行いましょう。
5-5. 発信後の効果測定
プレスリリース配信後は、実際にどのメディアで取り上げられたか、どのくらいのリーチがあったかなどを把握することが重要です。こうした効果測定を通じて、次回のプレスリリース改善に役立てましょう。
まとめ
プレスリリースは販路拡大において非常に効果的な手法です。プレスリリースを通じてメディアの力を借り、効率よく自社の新しい情報を発信できれば、販路拡大のみならずブランド価値の向上にも繋がります。
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