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売れる店舗は陳列方法が違う!店舗経営者が今すぐ実践できる「売れる商品陳列」戦略

中小企業の経営者のみなさま、こんにちは。


日々、経営に奮闘されていることと思います。売上アップを目指し、様々な施策を検討されている方も多いのではないでしょうか。


実は、売上アップの鍵は、商品そのものの魅力だけでなく、どのように商品を陳列するかという点にも大きく左右されます。今回は、ヴィジュアルマーチャンダイジングの観点と、人間の行動心理の観点から、「売れる商品陳列」について詳しく解説します。


1.お客様の心理


商品を見て購入を検討しているお客様

売れる売り場を作るためには、まずお客様が購入に至るまでの心理を理解する必要があります。


1-1. 商品を見る時間

お客様が店内を歩き回って1か所に目を止める瞬間は、平均0.4秒と言われています。この短い時間でお客様に伝えない内容を伝えるには“一瞬で理解できる内容でなければ伝わらない”ということです。あれもこれもと欲張ってたくさん並べれば売れるというわけではないことが分かります。


1-2. 商品を購入するまでのステップ

お客様が商品を購入するまでには、下記のステップを踏んで購入にいたります。


①展示品に目を向ける

②展示の内容が伝わる

③商品に関心を持つ

④欲しくなった商品を手に取り、気に入れば購入する。


まずは、お客様が商品に目を向けてもらう必要がありますので、お客様の目に留まりやすい商品陳列が必要になってきます。


2. なぜ、商品陳列が売上アップに繋がるのか?

まず、なぜ商品陳列が売上アップに繋がるのか、その理由を3つのポイントで解説します。


2-1. 視覚的な訴求力:商品を「見せる」

人は、視覚から得られる情報が最も多く、購買行動にも大きな影響を与えます。魅力的な商品陳列は、顧客の目を引きつけ、商品への興味関心を高めます。


2-2. 購買意欲の向上:商品を「手に取りたい」と思わせる

商品が手に取りやすい位置に陳列されていると、顧客は自然と商品に触れたり、手に取ったりする機会が増えます。これは、購買意欲を高めることにつながります。


2-3. 関連商品の購入促進:一緒に買いたいと思わせる

関連商品を近くに陳列することで、顧客は新たな商品を発見し、購入意欲が刺激されます。結果として、客単価の向上に繋がります。


3. ヴィジュアルマーチャンダイジングの観点から見た「売れる商品陳列」


ウィンドウのディスプレイを見て買いたいと思う消費者

ヴィジュアルマーチャンダイジングとは、店舗の空間や商品を視覚的にデザインし、顧客の購買意欲を高めるための手法です。


3-1. ゴールデンゾーンの活用

ゴールデンゾーンとは、顧客の視線が最も集まりやすい場所のことです。一般的に、目の高さから少し下、そして右側の部分がゴールデンゾーンと言われています。この場所に売れ筋商品や新商品を配置することで、売上がアップする可能性が高まります。


3-2. バランスの取れたレイアウト

商品を単に並べるのではなく、高低差や奥行きを意識したレイアウトにすることで、視覚的な面白みを演出できます。また、商品同士のバランスを考え、統一感を持たせることも大切です。


3-3. 照明の効果的な活用

照明は、商品の魅力を引き出す上で重要な要素です。スポットライトで特定の商品を照らしたり、間接照明で落ち着いた雰囲気を演出したりすることで、顧客の購買意欲を刺激できます。


3-4. 色の効果

色は、人の感情に大きな影響を与えます。暖色系の色は食欲を刺激し、寒色系の色は冷静さを促すなど、色によって与える印象は異なります。


少し思い出してもらうと分かると思いますが、大抵のスーパーは入り口付近に果物売り場や野菜売り場があります。これは、果物のような色鮮やかなものがお店に入った時に目に入ると、人は気持ちが効用して購買意欲を高める効果があるので、果物売り場を入り口付近に置いているのです。


4. 人間の行動心理の観点から見た「売れる商品陳列」


カラフルな商品陳列

人間の行動心理を理解することで、より効果的な商品陳列が可能になります。


4-1. 衝動買いを促す陳列

レジ前に魅力的な商品を陳列することで、衝動買いを促すことができます。また、試食や試飲を行うことで、顧客の購買意欲を高めることも可能です。


4-2. 関連商品をまとめる

関連商品を近くに陳列することで、顧客は新たな商品を発見し、購入意欲が刺激されます。例えば、パンと一緒にジャムを陳列したり、コーヒーと一緒にクッキーを陳列したりするなどが挙げられます。


4-3. 物語性を伝える陳列

商品にストーリーを持たせることで、顧客の興味を引きつけ、記憶に残るような陳列を作ることができます。例えば、季節感を取り入れたり、テーマに沿って商品を陳列したりするなどが挙げられます。


4-4. トライアングル陳列

トライアングル陳列は、陳列方法の中でも視覚的にバランスが良く、三角形を見た人に「安定」や「成功」と言った良い印象を与える効果があります。この方法では、商品の高さや大きさを考慮して三角形を描くように配置します。陳列で最大限の効果を発揮するためには、“どこから見ても三角形”になるように陳列することが大切です。


5. 什器の選び方

什器は商品の魅力を引き出すための重要なツールです。以下のポイントに注意して選びましょう。


5-1. フレキシブルな什器

商品ラインナップや季節によってレイアウトを変更できるフレキシブルな什器は、店舗運営において大変便利です。棚板の高さを調整できる什器や、キャスター付きで移動が簡単な什器を選ぶことで、商品の陳列パターンを自由に変更することができます。


5-2. 素材とデザイン

什器の素材やデザインも、店舗のイメージに大きく影響します。木製の什器は温かみのある雰囲気を、金属製の什器はモダンな印象を与えます。また、店舗のブランドイメージに合わせたデザインを選ぶことで、統一感を出すことができます。


6. POPの活用方法

POP(Point of Purchase)は、顧客に商品をアピールするための重要なツールです。適切に活用することで、商品に対する興味を引き、購買意欲を高めることができます。


6-1. 目を引くデザイン

POPは、顧客の目に留まるようなデザインであることが重要です。大きく見やすいフォント、目立つカラーリング、そして商品のメリットを簡潔に伝えるキャッチコピーを活用することで、顧客の注意を引くことができます。


6-2. 情報の提供

POPを通じて商品に関する詳細な情報を提供することで、顧客の購買を後押しします。例えば、商品がどのように使われるか、どのような効果があるかなどを具体的に説明することで、顧客はより安心して購入を検討できます。


7. 継続的なデータ分析と改善

最後に、売れる店舗は陳列方法の効果を継続的に分析し、改善を行っています。


7-1. 売上データの分析

商品の陳列方法を変更した後、その商品の売上がどのように変化したかを分析します。これにより、効果的な陳列方法を特定し、成功事例を他の商品にも展開することができます。


7-2. 顧客の動向の把握

顧客の動線や滞在時間、注目された商品のデータを収集し、陳列方法の改善に役立てます。特に、売上が伸び悩んでいる商品については、積極的に陳列方法を見直し、改善策を講じることが重要です。


まとめ

売れる店舗は、商品の陳列方法に細心の注意を払い、常に改善を続けています。陳列場所や方法を工夫することで、同じ商品でも売上を大幅に伸ばすことが可能です。中小企業の経営者の皆様もこれらの陳列方法を参考に、自店舗の売上向上に繋げていただければ幸いです。


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リットコンサルティング合同会社代表写真

中小企業診断士
​田村雅紀

地方移住をきっかけに、ブランドCEOから中小企業診断士にキャリアチェンジ。

​広島の中小企業の経営者の悩みを一緒に解決していけるよう、伴走支援を行っています。

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