top of page

分かっていても行動に移せないのはなぜ?パフォーマンスを発揮できない理由


「会社を変えなければいけない」「組織を変革しなければならない」と頭では理解していても、なかなか行動に移せない・・


こんな風に悩んでいる経営者のかたはいらっしゃいませんか?


中小企業の経営者として、会社の成長や組織の改善が必要であることを理解していながら、実際に行動に移すことができないという状況に陥ることは珍しくありません。多くの経営者が「これをやらなければ」と考えつつも、なかなか一歩を踏み出せずにいます。このような現象には、様々な心理的・組織的要因が絡んでおり、その理解が行動の促進に繋がることが期待されます。本記事では、経営者が行動に移せない理由と、その解決策について詳しく探っていきます。


1. 現状維持バイアスの罠


悩む経営者

人間は基本的に変化を避け、現状を維持しようとする心理的傾向があります。これを「現状維持バイアス」と呼びます。新しい取り組みや改革は、未知のリスクを伴うため、心理的な抵抗が生じます。このため、たとえ改善が必要であると分かっていても、現状に安住してしまうのです。特に中小企業の経営者にとっては、自分が築き上げてきたものに対する愛着や、これまでの成功体験が、変化への抵抗感を増大させる要因となります。


<解決策>

現状維持バイアスを克服するためには、まず自身のバイアスに気付くことが重要です。その上で、小さな一歩から始めることが効果的です。大きな改革を一度に行おうとするのではなく、段階的に変化を取り入れることで、心理的負担を軽減し、行動に移しやすくなります。また、外部のコンサルタントや第三者の視点を取り入れることで、客観的に現状を見つめ直し、行動に対する抵抗を和らげることができます。


2. 失敗への恐怖心

経営者としては、会社の未来を担う決定を下す際に、失敗するリスクを常に考慮しなければなりません。しかし、その恐怖が過度に強い場合、行動を起こすこと自体が難しくなります。特に、過去に大きな失敗を経験した経営者ほど、再び同じ過ちを犯すことへの恐怖が行動を阻む要因となりがちです。


<解決策>

失敗への恐怖を克服するためには、リスクを適切に管理するスキルを身につけることが重要です。リスク管理の一環として、事前にリスクシナリオを想定し、最悪の事態に備えたプランBやプランCを用意しておくと、心理的な不安が軽減されます。また、失敗を完全に避けることは不可能であると認識し、失敗を成長の機会として捉えるマインドセットの変革も必要です。


3. リソース(経営資源)の不足


仕事に追われて残業するサラリーマン

中小企業の経営者は、しばしば限られたリソースの中で経営を行わなければなりません。人材、資金、時間といったリソースが不足していると、たとえ行動に移したいと考えていても、実際にそれを実行することが難しくなります。このリソース不足は、特に新たなプロジェクトや改革に取り組む際に大きな障害となります。


<解決策>

リソース不足を解決するためには、現状のリソースの使い方を見直し、最適化することが求められます。また、外部からの資金調達や業務のアウトソーシング、パートナーシップの形成など、リソースを補う手段を検討することも重要です。さらに、優先順位を明確にし、リソースを集中投下すべきプロジェクトを特定することで、限られたリソースの中でも成果を上げることが可能になります。


4. 明確なビジョンの欠如

経営者が行動に移せないもう一つの大きな理由として、明確なビジョンや目標が欠如している場合が挙げられます。目的地がはっきりしない状況では、行動の動機が弱まり、結果として何もしない状態に陥ることがあります。ビジョンが曖昧であれば、社員を巻き込んでの組織的な変革も困難になります。


<解決策>

明確なビジョンを持つことは、経営者にとって非常に重要です。ビジョンを描く際には、長期的な目標だけでなく、具体的な中短期目標も設定することが効果的です。また、そのビジョンを社内で共有し、全員が共通の目的に向かって努力できるようにすることで、経営者自身の行動力も自然と高まります。ビジョンを持つことで、行動の指針が明確になり、行動に移しやすくなります。


5. 外部からのプレッシャー

中小企業の経営者は、顧客、取引先、従業員、家族といった外部からのプレッシャーにさらされています。これらのプレッシャーが過度に強い場合、経営者は自身の判断や行動をためらうことが多くなります。特に、短期的な成果を求められるプレッシャーが強いと、長期的な視点での改革に取り組む余裕がなくなってしまいます。


<解決策>

外部からのプレッシャーに対処するためには、まずそのプレッシャーを冷静に分析し、真に重要な要素を見極めることが重要です。全てのプレッシャーに応えようとするのではなく、優先順位をつけて対応することが求められます。また、プレッシャーに対する耐性を高めるために、メンタルヘルスケアやストレスマネジメントの手法を取り入れることも有効です。


まとめ


専門家に相談する経営者

中小企業の経営者が、必要であると分かっていても行動に移せない背景には、心理的な要因やリソースの不足、明確なビジョンの欠如など、複数の要因が絡んでいます。しかし、これらの障害を理解し、適切な対策を講じることで、経営者は行動に移すことが可能になります。小さな一歩から始め、失敗を恐れず、明確なビジョンを持って、リソースを最大限に活用することで、会社や組織を変革し、持続的な成長を実現することができるでしょう。


自社のリソースが足らなければ、プロの専門家を活用してください。リットコンサルティングでは、貴社の希望に合わせた形で変革のサポートをさせていただきます。


経営の困りごとはリットコンサルティングにお気軽にご相談ください

経営コンサルティング唯一の国家資格である中小企業診断士が、御社の悩みに寄り添い解決策をご提案いたします。「どの補助金を活用すればよいのか分からない」、「事業計画書の書き方が分からない」、「財務体質の改善をしたい」など、困りごとがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。



リットコンサルティング合同会社代表写真

中小企業診断士
​田村雅紀

地方移住をきっかけに、ブランドCEOから中小企業診断士にキャリアチェンジ。

​広島の中小企業の経営者の悩みを一緒に解決していけるよう、伴走支援を行っています。

掲載記事

タグ

bottom of page