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事業アイデアの創出方法!マンダラートを使ったアイデア発想法

事業の成長や新規ビジネスの立ち上げにおいて、革新的なアイデアは成功の鍵となります。しかし、多くの経営者やビジネスパーソンにとって、アイデアの創出は一筋縄ではいかない課題です。アイデアが浮かばない、既存のアイデアがどれも平凡に思える、革新性や差別化が難しいと感じることも多いでしょう。そんな時、フレームワークを活用することで効率的に発想を広げ、より良いアイデアを生み出すことができます。その代表的な手法のひとつが「マンダラート」です。


この記事では、マンダラートというフレームワークを使った事業アイデアの創出法について詳しく解説し、そのメリットや具体的な活用方法、注意点について紹介します。


1. マンダラートとは?


マンダラチャート

マンダラートは、アイデア発想を促進するために開発されたフレームワークのひとつで、もともとは日本の野球選手大谷翔平が高校時代に目標設定のために使用していたことでも知られています。アイデアを視覚的に整理し、連想を促すことで、思考を広げることができます。


マンダラートは、9つのマス目を基本として、その中心にテーマや課題を置き、周囲に関連するアイデアや要素を記入していく方法です。さらに、それぞれのマスを再び中心にして新たなマンダラートを展開していくことで、無限にアイデアを広げていくことができます。


2. マンダラートを使うメリット

事業アイデアを創出する際にマンダラートを使用することで、いくつかの重要なメリットがあります。


2.1 アイデアを体系的に整理できる

マンダラートは、視覚的にアイデアを整理するのに適したツールです。頭の中にある漠然とした考えや断片的なアイデアを、9つのマスの中に整理することで、より体系的に把握することができます。これにより、何が不足しているか、どこに集中すべきかが明確になります。


2.2 発想を広げることができる

中心のテーマから派生して次々とアイデアを広げるマンダラートの構造は、連想を促し、発想を多角的に広げることができます。単純に頭の中で考えるだけでは浮かばない新しい視点や関連性を見つけることが可能です。


2.3 集団でのアイデア共有に有効

マンダラートは、個人だけでなくグループでも使用できるため、チームでアイデアを共有し、議論を深めるのに役立ちます。各メンバーが異なる観点からアイデアを出し合い、互いに刺激し合うことで、より多様なアイデアが生まれるでしょう。


2.4 発想を深めることができる

ただアイデアを広げるだけでなく、マンダラートのフレームワークを使うことで、発想を深めることも可能です。1つのテーマについて、さらに詳細な視点で考え直すプロセスを繰り返すことで、アイデアの質を高めることができます。


3. マンダラートの具体的な使い方

それでは、具体的にマンダラートを使った事業アイデア創出のステップについて解説していきます。


3.1 ステップ1:テーマ設定

まずは、マンダラートの中心に解決したい課題やテーマを設定します。例えば「新しい製品コンセプトのアイデア」や「顧客満足度を向上させる方法」など、事業に関連するテーマを明確にしましょう。


3.2 ステップ2:周囲の8マスに関連アイデアを記入

次に、中心のテーマに関連する要素やアイデアを、周囲の8つのマスに記入します。この段階では自由にアイデアを出し、深く考えすぎずにどんどん書き込むことが重要です。例えば「新しい製品コンセプトのアイデア」であれば、関連する技術、顧客ニーズ、競合との差別化ポイントなどが考えられます。


3.3 ステップ3:さらに深掘りする

それぞれの周囲の8つのマスが埋まったら、次のステップとして各マスを中心にして新しいマンダラートを展開します。例えば、1つのマスに書いた「技術革新」についてさらに深掘りし、その具体的な技術の種類や適用範囲を考えることができます。このようにして、中心のテーマからどんどん関連するアイデアを派生させていくのです。


3.4 ステップ4:アイデアの評価と選定

アイデアを広げた後は、それらを評価し、事業に最も適したアイデアを選定する必要があります。この段階では、実現可能性、コスト、時間、リソースの観点から各アイデアを比較し、どのアイデアが最も事業に貢献できるかを判断します。


4. マンダラートを使う際の注意点


意見を出し合う従業員

マンダラートは非常に強力なツールですが、効果的に活用するためにはいくつかの注意点もあります。


4.1 中心のテーマを明確にする

マンダラートの成功は、中心に置くテーマの明確さに大きく依存します。漠然としたテーマでは、アイデアが広がりすぎて具体性が欠けることがあるため、最初のテーマ設定に時間をかけることが重要です。


4.2 発想の広がりすぎに注意

マンダラートを使うと、どんどんアイデアが広がっていくため、最終的に何を達成したいのかを見失うことがあります。発想の段階では自由に考えることが大切ですが、最終的には具体的な方向性に収束させることを忘れないようにしましょう。


4.3 具体的な行動計画に落とし込む

マンダラートで出てきたアイデアはあくまで「発想」の段階です。そこから事業に結びつけるためには、具体的な行動計画に落とし込む必要があります。アイデアを実際にどう活用するか、どのリソースが必要か、どのタイミングで実行するかを明確にすることが重要です。


4.4 グループワークの効果的な運用

マンダラートは個人でも使えますが、特にグループでの使用が効果的です。チーム全員で意見を出し合うことで多様な視点が得られますが、全員の意見を平等に尊重し、参加者全員が発言しやすい環境を作ることが大切です。



まとめ

マンダラートは、事業アイデアを創出する際に非常に有効なフレームワークです。アイデアを視覚的に整理し、連想を促進することで、多様な発想を得ることができるため、革新的なビジネスモデルや製品、サービスの開発に役立ちます。特に、チームでの使用や、広がったアイデアを具体的な行動計画に落とし込むことを意識することで、実際のビジネス成果につなげることができます。


今後、事業の成長や新規ビジネスを検討している際には、ぜひマンダラートを活用してみてください。


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リットコンサルティング合同会社代表写真

中小企業診断士
​田村雅紀

地方移住をきっかけに、ブランドCEOから中小企業診断士にキャリアチェンジ。

​広島の中小企業の経営者の悩みを一緒に解決していけるよう、伴走支援を行っています。

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